運命の日のあとは早かったです。
ともかくヴァナ住人と化したので毎日毎日FF11をやってましたね。
FFMASTERのことはすっかり忘れて・・・とまではいかなかったものの、ほとんど更新していなかったのは更新履歴をご覧いただくと分かる通りです。
しかし、FFMASTERにおけるもっとも充実した攻略コンテンツは、運命の日の後に作られたものになります。
FFMASTERでは完全攻略という名前でやり込みではない普通の攻略情報を掲載しています。
各作品ごとにページがありますが、作った時代によって量にも質にも差があります。
攻略ページというのはなかなか作るのが難しいもので、下限も上限もないんですよね。データだけを乗せてもいいし、手っ取り早く必要なアイテムだけのせてもいい。
情報の見せ方も色々あって、とにかくすぐにボスを倒せる方法を掲載するこもできるし、本当に簡単に倒せる方法があっても一応ヒント程度にすることもできる。
この辺のさじ加減はとてもシビアなものです。
なにより、やればやるだけ作成に時間が必要となるのです。
そんなこともあって、シリーズ毎に完全攻略のページは毛色が違うのです。
その中でも最も時間を費やしたのはFF1の完全攻略ページです。
この攻略ページのコンセプトは
- データベースにしないこと
- シナリオを補完すること
この2つでした。
まず1つ目、データベースにしないこと。
FF1完全攻略では、アイテムや魔法などに関してのデータに加えて、システムや定義の解説をしています。
このため、各カテゴリの章立ては「基礎知識」「予備知識」「データ」という3部構成です。
攻略ページに訪れる目的としては、大抵の場合は「データ」があれば足りるのですが、掲示板などで質問があるのはそもそもの仕組みの話が多いです。
また、読み物として考えた時に「データ」だけが存在するというのは違和感がありますよね。
魔法は白魔法と黒魔法の二種類に分類されている。
白魔法は主にHP及びステータス異常の回復や、防御といった効果の魔法が揃っている。
黒魔法は主にダメージを与える攻撃魔法であるが、補助系の魔法も用意されている。
こんなの分かってるよ!!
という内容ではあるものの、情報を整理するという意味ではやはり概念や定義を説明した後に具体的な個々の説明をするべきではないかと思うのです(自己満足)。
ただ、これらの情報は多くの人にとっては既知の内容です。
そんなこともあってか、攻略を効率的にするような仕組みやシステムの穴の解説をする攻略サイトは多いのですが、根源的なシステムの説明をするサイトはあまりなかったのです。
しかし、攻略というからにはそうした部分も含めてすべて解説をしたい・・・そんな思いからデータベースにしないことをコンセプトにしました。
そして2つ目、シナリオを補完すること。
攻略情報の王道はフローチャートです。
「次はどこの街で誰々に話しかけて、そのあとタンスを調べたらイベントが始まります」みたいなのを延々最後まで続けるイメージです。
あとはこのフローチャートにどういう肉付けをするかだけです。
例えばそのダンジョンで手に入るアイテムを並べたり、周辺のモンスターやボスを解説したりですね。
FF1完全攻略では、攻略フローチャートは二階層の構成にしています。
一階層目は極力ネタバレをしない単純なフローチャート。二階層目はフローの1つ1つ詳細に解説するページです。
これによりネタバレリスクを最低限にしています。
ここまでは普通の攻略フローチャートですよね。もう1つこだわったことがあります。
それがシナリオを補完することです。
詳細ページには、「シナリオ」を掲載しています。こんな感じ。
土のカオスを倒した光の戦士
コーネリアの預言者ルカーンは
かつて三日月を目指して旅にでたと言う
光の戦士もまた 星と予言に導かれ
預言者の集う地 クレセントレイクへ
「ふーん」って感じですよね。
攻略情報として必ずしも必要なことではないのですが、この文章には相当にこだわりました。
それは何故か。
前にも書いた通り、私自身は攻略サイトについてこういう考え方を持っていました。
FFのようなRPGの攻略サイトというのは、ハッキリ言ってしまえばただのネタバレページに他なりません。
RPGには謎解きやボスの攻略が付き物ですが、タネを知っていたら面白さが半減してしまう場合が多いからです。
知らないから見つけた時の面白さや喜びがある・・・。
そう考えれば、ゲームを楽しむための攻略サイトというのは矛盾を抱えた存在です。
こうした中で攻略サイトに何ができるかを考えた時の1つの答えが、「シナリオ」を補完することだったのです。
ゲームをする人のほとんどは、そんなに深く考えてゲームをしていません。
設定資料集を見てハァハァする人は一握りでしょうし、シナリオ自体もそんなにしっかり覚えてないんです。
攻略ページのフローチャートを見てゲームを進めればそれはさらに顕著になってしまう・・・単にイベントのフラグをたてて敵を倒して終わり・・・もっとゲームを楽しんでほしい!
という思いから、「シナリオ」を掲載することにしました。
別にFF1をプレイするにあたって預言者ルカーンが重要なわけではないですが、そこまで知った上で遊ぶことでより楽しめるのではないかと。
それがシナリオを補完することです。
どちらのコンセプトもページ作成にはより時間がかかるようになります。しかも、多くの人が求めている情報ではありません。
それでも、この形が自分の考える最高の攻略コンテンツであると位置づけでした。
本当であればこれを全シリーズに展開と行きたいところですが、一番ボリュームが少ないFF1でさえ相当な時間を使ったので、現実的ではありません。
当然今からやる元気もないので、FF1完全攻略という形でまがりなりにも形にできたというのは自分としても悔いのない歴史であると思っています。
もし今から攻略ページを作るとしたら・・・
最近は人工知能が流行ってますから、どんな質問でもいい感じに回答してくれる仕組みを作るべきなんでしょうかね。
コメント
攻略サイトを作成するのは大変なのですね。 私はこの手のサイトを見る側で、作成する側に立った事はないのですが、この記事から作成の大変さが伝わって来ました。
私的にもシナリオの補完があった方が色々楽しいです。ゲームをより楽しめる事は勿論ですが、読み物としての面白さもあるので文字通り最高のコンテンツですね。
>k46kさん
もう10年以上前のことなのでアレですが、特に自分にメリットがあるわけではないにも関わらず愚直な作業をひたすらやることになるので、モチベーションの維持がとても大変でした。
私自身もあの時代にあの年齢でなければ到底できなかっただろうなぁと思っています。