FF9の発売を契機に、FFMASTERも一気にサイトの拡大が始まります。
丁度世の中的にもインターネットが普及し始めてきており、その波に上手く乗れたというのもあると思います。
FFMASTER以外にも色々なゲーム攻略サイトがあり、掲示板にもたくさんの人の姿がありました。
当時はまだSNSのようなものがなかったので、攻略サイトと言いつつも色々な人との交流もサイト訪問の目的の1つであったと思います。
そのため、FFMASTERにもキャラクターの人気投票やクイズやもぐらたたき(?!)など、特に攻略とは関係のないコンテンツがありました。
これらは別に攻略とは関係のないものです。
そもそも、攻略サイトの役割とは何なのか。
FFMASTERの運営が軌道に乗ってくると、そんなことを考えるようになりました。
FFのようなRPGの攻略サイトというのは、ハッキリ言ってしまえばただのネタバレページに他なりません。
RPGには謎解きやボスの攻略が付き物ですが、タネを知っていたら面白さが半減してしまう場合が多いからです。
知らないから見つけた時の面白さや喜びがある・・・。
そう考えれば、ゲームを楽しむための攻略サイトというのは矛盾を抱えた存在です。
一方で、小学校の頃などを思いだすと、新しいゲームが発売した後には学校であーでもないこーでもない話をしますよね。
空気を読んだりしないのでネタバレもあるのですが、友達とゲームの会話をすること自体が面白いということなのでしょう。
我が家は私も妻もゲームが好きなので、たまに昔のゲームの話をすることがありますが、とても楽しいです。
ゲーム自体の話はもちろんですし、私がゲーム音楽の鼻歌を歌った時に「それ街の曲じゃん!」みたいな会話もあります。
そういうゲームを通したやりとりこそが真のゲームの楽しみ方なのではないかと思うのです。
でも、大人になってくるとそういう場面は少なくなってきます。そんなにガッツリとゲームをする人もいなくなりますからね。
FFをプレイする人はたくさんいても、物凄く好きな人はそんなにはいないのです。
当時は現実世界ではやり込みの話なんて全然興味を持ってもらえなかった記憶があります。
そんな世知辛い世の中で、攻略サイトというのは単にゲームの進め方を提供するのではなく、ゲームの会話ができる場所、ゲームが好きな事をオープンにできる場所であると思います。
何より、私自身がそういう場所を望んでいたということもあります。
最近の流行の言葉で言えば、ゲームファーストである場所がほしかったのでしょう。
FFが好きな人が、その思いを十分に発散できるような場所を作りたいと思っていました。
プレイ日誌などもこれに通じるところがあります。ゲームをしてどう思うかを存分に話せる場面って意外と少ないと思うんですよね。
そんなわけで、一見すると攻略とは特に関係のないコンテンツが色々と生まれることになったのです。
ただ、こうしたコンテンツは管理人のセンスが問われるためコントロールするのがとても難しく、上手くいっていたのかどうかは未だによく分かりません。
それでも、あくまで高校生の素人が運営していたサイトですから、少しでも楽しんでいる人がいれば十分だったと思う反面、けっこうな数の人が集まっていたのでもう少し何かできなかったのかと振り返ることもあります。
開設から半年くらい経つ頃には、そんな調子でFFMASTERを運営していました。
ゲーム業界としては、この頃からリメイク商法が行われるようになったのもあって、FFも過去の作品が定期的に発売することになりました。
その度にFFMASTERもアクセスが増えて人が集まっていき、大きくなっていきました。
その年のクリスマスや大晦日は確かチャット(死語)で訪問者のみなさんと会話を楽しんだ記憶があるのですが、今思うと世間的には酷いクリスマスですね・・・w
ただ、それが私の望んだ場所なのですから目的は達成されたと言えるのかもしれません。
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